東京でマンションを所有していて、住み替えを考えている方にとって、「売却」と「賃貸」どちらが得なのかは非常に悩ましい問題ですよね。
それぞれのメリット・デメリットを把握し、自分に合った選択をすることが重要です。

今回は、売却と賃貸の違いや、それぞれのポイントを詳しく解説していきます。

マンション売却のメリット・デメリット

メリット
  1. まとまった資金が手に入る
    マンションを売却すれば、大きな資金を一度に手に入れることができます。
    これを新しい住まいの購入資金や、他の投資に回すことも可能です。
    特に、住宅ローンの残債がある場合は、売却益で完済できれば資金繰りが大きく改善されます。
  1. 維持管理の手間がかからない
    マンションを持ち続けると、管理費や修繕積立金、固定資産税などのコストがかかります。
    売却すれば、これらの維持費を負担する必要がなくなります。
    特に築年数が古くなると修繕費用が増加する傾向があるため、早めに売却することでコストの上昇を抑えられる可能性があります。
  1. 市場価格が高い時に売れば高く売れる
    不動産市場が好調なタイミングで売却すれば、購入時よりも高い価格で売ることができる可能性があります。
    不動産価格は需要と供給のバランスに左右されるため、売却を検討する際は市場動向を注視することが重要です。
デメリット
  1. 売却価格が市場に左右される
    不動産市場が冷え込んでいると、希望通りの価格で売却できないこともあります。
    また、景気後退期や金融政策の変化により住宅ローン金利が上昇すると、購入希望者が減少し、売却価格が下がるリスクがあります。
  1. 売却には諸費用がかかる
    売却時には、不動産仲介手数料(売却価格の3%+6万円)、登記費用、譲渡所得税などが発生します。
    特に譲渡所得税は、売却益に対して課される税金で、短期譲渡(所有期間5年以下)では39.63%、長期譲渡(所有期間5年以上)では20.315%が課税されるため、税負担を考慮した計画が必要です。
  1. 今後の不動産価格上昇の恩恵を受けられない
    将来的に不動産価格が上昇した場合、早く売却してしまったことで利益を逃す可能性があります。

直近5年間の東京の不動産価格推移(築10年以内・70㎡前後のマンション平均価格)

  • 2019年:平均価格 5,500万円
  • 2020年:平均価格 5,700万円
  • 2021年:平均価格 6,000万円
  • 2022年:平均価格 6,200万円
  • 2023年:平均価格 6,500万円

東京の不動産価格は上昇傾向にあり、今後の市場予測によっては保有し続けた方が利益を得られる場合もあります。

マンションを賃貸に出すメリット・デメリット

メリット
  1. 家賃収入が得られる
    賃貸に出せば、毎月の安定した家賃収入を得ることができます。
    長期間保有すれば、売却よりも利益が大きくなる可能性もあります。

  1. 将来的に自分で住む選択肢も残せる
    転勤やライフスタイルの変化で、再び自分が住みたいと思った時に選択肢を残せます。
  1. 不動産価格が上昇した場合に売却できる
    すぐに売却せずに保有することで、不動産市場の回復や上昇を待つことができます。
デメリット
  1. 空室リスクがある
    借り手が見つからない場合、家賃収入が途絶えるリスクがあります。
  2. 管理や修繕の負担がかかる
    賃貸に出すと、賃貸に出すために必要なリフォーム工事を始め、定期的なメンテナンスや入居者対応など、管理の手間が発生します。
  3. 税金や管理費の負担が続く
    固定資産税や管理費、火災保険などの支出は続くため、計画的に収支を考える必要があります。
  4. 住宅ローン利用時のリスク
    住宅ローンを組んでいる物件を賃貸に出す場合、契約内容によっては「転用不可」とされ、ローン契約違反になる可能性があります。
    また、住宅ローン控除を受けている場合は脱税に問われることもありますので、私たち不動産会社や専門家にご相談ください。
    また、金融機関の許可が必要になるケースもあり、事前に確認が必要です。

収益シミュレーション:売却と賃貸、どちらが得か?

実際に売却と賃貸でどれくらいの収益差が出るのか、シミュレーションをしてみましょう。

ケーススタディ


マンションの現在価値

5,000万円

賃貸に出した場合の家賃

月20万円

固定資産税・管理費・修繕費

年間50万円

売却時の諸費用:売却価格の5%

250万円

運用期間

10年間

売却の場合

売却価格:5,000万円

売却時諸費用:250万円

手取り:4,750万円

賃貸の場合

家賃収入:年間240万円 × 10年 = 2,400万円

維持費:年間50万円 × 10年 = 500万円

収益:1,900万円

10年後の売却価格:5,500万円
(市場が上昇した場合)

売却時諸費用:275万円

手取り:6,125万円

(1,900万円+5,500万円−275万円)

10年間の運用後に売却する場合、賃貸のほうが利益が出る可能性が高い

あなたに合った選択をするためのポイント

1、資金が早く必要かどうか

すぐに資金を手に入れたいなら売却、長期的な資産運用を考えるなら賃貸。

2、管理の手間をかけられるか

管理が面倒なら売却、多少の手間をかけても収益を得たいなら賃貸。
賃貸経営は管理業務が伴うため、専門の管理会社に委託することで手間を減らし、安心して運用することができます。
管理会社を利用することで、入居者対応や修繕対応、滞納リスクの管理などがスムーズに行えますが、その分管理手数料(家賃の5~10%)が発生するため、収支シミュレーションをしっかり行うことが大切です。

3、不動産市場の動向をチェック

売却するなら市場が高値の時が有利、賃貸なら空室リスクを考慮。

まとめ

マンションの売却と賃貸、どちらが得かは個々の状況によって異なります。
短期的にまとまった資金が欲しいなら「売却」、長期的な資産運用を考えるなら「賃貸」が有利かもしれません。
あなたのライフプランに合った最適な選択をするために、まずは不動産の市場価値を把握し、専門家に相談するのがおすすめです!

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